SAYURI

Memoirs of a Geisha

監督:ロブ・マーシャル
出演:チャン・ツィイー、渡辺謙、コン・リー
ある漁場の町で、あまりの貧困さから、千代と佐津を手放すことになった夫婦。千代は置屋に、佐津は別の場所へそれぞれ連れて行かれた。千代は、一生働いても返せないような借金をかかえ、健気に置屋の使いっぱ状態(何ていうんでしょう(^^;)で働く千代。が、ある日ある人との出会いが千代の人生をかえていく・・・
「ラスト・サムライ」の時も書いたけど、日本舞台の映画を見事に映像化されてしまうと、やられた!と思ってしまいます。この映画も、原作も、作り手も、主要主演人物も、日本人以外の方が多い。正確な日本文化を描いていたか?というと、それは知りません。芸者の世界も、この年代も実際はわからないので(^^;でも、日本を”美しく”描いてくれる映画に対して、私は、それだけでもまず賞賛したくなってしまうのです。
絢爛豪華な表向きとは対照的に、ささやか幸せさえ叶えることができない、ゲイシャたちの悲しみ。豪華な世界は、監督さんもどこかで書いていたけれど、”日本という場所を舞台にしたファンタジー”・・まさにファンタジーな世界。対する、裏の顔である女同士の泥仕合。
千代がいじめられる「おしん」的楽しさ、千代がさゆりとして成功していく、スポ根的楽しさと、戦争を境に、当時のいろいろな代償をみせる人間ドラマ・・・何段階かで楽しませてもらえる作品。
小さな千代時代の大後寿々花ちゃんは、なんともキュート!英語力の乏しさなんか問題なーし!不思議な瞳をもつ少女という役柄ですが、瞳だけで魅力が出るわけではありません。表情とかなんとも魅力的に、「おしん」時代を健気に演じていたと思います。 そこから、チャン・ツィイーに成長するわけです
が、キュートさを残した彼女への成長が、映像的にうまくつながっていた気がします。
チャン・ツィイーは、純朴さを持ちながらも、時々冷たく美しい表情をみせていました。そのバランスが危うく、うまく映画的さゆりっぽさが出せていたような気がしました。(途中走る姿などまんま「初恋のきた道」のおぼこい少女を彷彿させて、ちょっと嬉しくなってしまった(笑))
でも、コン・リーをみてしまうと、うわわわわわ。こりゃかなわんわ~。って感じ。さゆりをいじめていじめていじめぬく初桃役。ともすると、ただの悪人である。が、愛する人がいながら添い遂げられないゲイシャの悲しさをパワー源にここまでのしあがってきた人物。感じ悪いことをすればするほど、あわれに思えてしまう・・・激しさの中に悲しみが同居するまなざしが印象的でした。
日本人出演者の中で、ダントツに目をひいたのは、桃井かおりさん!いやぁ~まったく他キャストに負けてません。こんな英語が達者な方だったんだ~。置屋のおかあさん役として、とんでもない存在感をはなっておりました。さゆりが心配するまでもなく、何があっても、たくましく生きそうな役を、素敵に演じておりました。
さて、嬉しいことに、さゆりをめぐる二人の主要男性キャストだけは、日本人にまかせてくれました。
会長役の渡辺謙と、延さん役の役所広司。
既に「ラスト・サムライ」での実績がある渡辺さんのシーンは、安心してみせていただいた。
役所さんは英語は得意ではないとうかがっていたんですが、なんの。しっかりやってるじゃないですか。そもそも日本が舞台なのだから、これでいい気がしますが、いかがでしょうか?←誰に聞いてるんじゃ。そんなことでつっこんでいたら、ハリウッド映画みられませんから(笑)
違ったタイプの男性二人、私の目からは、お二人とも素敵に演じられていたと思いました。
冒頭でも書いたように、ツッコミどころをさがしたら、そりゃさがせます。なんつっても日本舞台映画を海外の人が作ってるんだからね。そのあたりを、軽くスルーできるタイプの方は、ぜひ♪
そして、いつかこんな作品が、日本人の手から生まれることを願っております(^^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA