八甲田山死の彷徨/新田次郎


先日高熱を出しまして、とりあえず落ち着いてからも、
お布団で横になってよう~と本棚からとりだしたのが、よりによってこの本。
高熱で震えているというのに(^^;
日露戦争直前、ロシアとの戦いを想定して、八甲田山で実験的な雪中行軍を行い、大規模な遭難事故が起こった。
その史実に基づいた長編小説。
とにかく寒いっ!!(バナナで釘が打てますの世界)
青森第五連隊と弘前第三十一連隊が、双方から出発し、八甲田山で会う約束をとりかわした双方の指揮官。
だが、一方は、現地案内人付で綿密に計画され、一方は、現地案内人なし付け焼刃の計画で、しかも指揮官以上の上官がついていったために指揮系統に混乱があり、さらに記録的な低気圧の接近という悪条件が重なり、対照的な最後となってしまった。というお話。
(ちなみに、会うという部分はフィクションだそうな)
史実では、第五連隊は”物資の輸送”の研究が与えられたそうで、これが大きな重荷になったのは確か。まず、輸送のそり部隊が汗をかき、その汗が凍って、真っ先に・・・・。
映画「八甲田山」は、かなり昔に観ただけですが、とにかく怖かった。その印象だけは今も深く残っています。戦闘シーンはないけれど、これも戦争映画だよ。。。
撮影が過酷すぎて、俳優逃走事件、なんてのも起こったそうですが、実際冬の八甲田山で撮影するというこだわりは、映像にしっかり現れていると思います。
以前、霊の番組(相方が好き)でやってたんですけど、
供養するための句碑に、夜な夜な行進している軍人さんの霊が現れるとか。
心霊ものとかは、あまり信じない私も、これは怖かったです。
印象的なのは、絶望的な遭難3日目に指揮官が「解散する。各自で帰営するように。」と言った途端に、人がバタバタ倒れたという事実。
人の生死に『希望』がかなり大きい意味をしめていることを思い知らされる。
それにしても、目的地まであと1.5キロまできていたのに・・・行路をみるたびに、涙が出てくる。
寒い本だけど、読んで損はない本だと思います。

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