昨日16日から「シングルマザーズ」上演再開し昼夜2公演終えました。
しかし昨日再開した舞台は役者として生きて来て,初めての感動的な経験でした。
勿論、キャンセルも多く,お客様は3分の2程だったでしょうか?
でもこんな時だからこそ、演劇が必要なのだと、
お客様も求めているのだと肌にビシビシ届いて来ました。
一緒に創りあげる、共に生きている実感のある舞台でした。
第2次世界大戦敗戦後の焼け野原が残る中で上演された「女の一生」に
劇場を取り囲む長蛇の列が出来たという事は伝説の様に聞いていましたが、
それが体で理解出来ました。
9.11の後、ニュヨーク市長は「まず、ブロードウェイの灯だ」と言ったそうです。
私は、こんな状況下でも芝居を観に来て下さるお客様の前で演じる機会に恵まれ,
演劇が平和な時だけに必要なものではないと肌で感じながら、
充実した表現時間を過ごさせて貰っています。
今朝の東京新聞に市川團十郎さんのこんなコメントが載っていました。
「みんなが自粛自粛でしょんぼりと縮こまっていることがいいのか懸念している。
批判もあるだろうが、私は縮む心を広げるつもりで舞台に立ちたい」
今日からも丁寧に演じて行きたいと思います。